今日、営業先でお会いした会長さん夫妻のお話が、
とても印象に残っています。
会長さんご夫妻は、私の父と同じ 81歳。
長年ご商売をされてきたからか、今でも会社の数字を見ているからか、
会長さんは年齢を感じさせないほど 頭脳明晰。
ゴルフは年間70ラウンド。
ドライバーの飛距離は200ヤード。
正直、同年代の私の父と比べても驚くほどお元気で、
「この方は100歳まで人生を謳歌されるんだろうな」
と自然に思える方でした。
家族・資産・暮らし、すべてが整っているように見えた
お孫さんは大手企業に就職したり研究者になったり。
すでにひ孫さんもいらっしゃるとのこと。
住まいは決して派手ではありませんが、
質素で、品があり、落ち着いた暮らし。
株式投資も今なお現役で、
お話を聞いていると、まるで
日本版ウォーレン・バフェットのような印象すら受けました。
それでも「お金は、思ったほど使えない」
ただ、会話の中で印象的だったのが、こんな言葉でした。
「年を取ると、思ったほどお金は使えないんですよ」
ある程度の資産を築いても、
年齢を重ねるにつれて物欲は減り、
毎日贅沢な食事や旅行をするわけにもいかない。
これから大規模な相続対策として
不動産を購入するようなイベントでもなければ、
- 家族や親族との外食
- 年に数回の旅行
- 趣味への消費
それ以上、大きくお金を使う場面は少ないそうです。
「資産が減らない」という現実
会長さんご夫妻の場合、
- 役員報酬
- 株式投資の配当金
で日々の生活費はまかなえており、
年金はほぼ 貯蓄に回っている状態。
つまり、
資産がほとんど減らない。
よく「日本人は、亡くなるときが一番お金持ちだ」と言われますが、
それを 現実として目の前で見せていただいた 気がしました。
改めて考えさせられた「お金って何だろう」
人それぞれの人生なので、
どうこう言うつもりはまったくありません。
ただ、このお話を聞いて、
改めて お金って何なんだろう と考えさせられました。
- お金がないと困る
- でも、貯まった頃には年齢が高くなりすぎて使えない
- 物欲も自然と減っていく
だからこそ、
適切なタイミングで、適切に使うこと
これが、実は一番難しく、
一番大切なことなのではないかと強く感じました。
増やすだけでなく「減らしていく力」も必要
お金の勉強をしてこなかった私たち世代だからこそ、
- 運用して増やす力
- 守る力
と同時に、
- 減らしていく力
- 使う勇気
も必要なんだと思います。
ただ正直、
それが本当に自分にできるのか、不安もあります。
資産運用で言えば、
上りのジェットコースターに慣れた状態で、
急に「下りのジェットコースター」に乗り換えるようなもの。
今の自分なりの結論
今のところ、私なりに考えている方針はこうです。
- 老後資金は、新NISAの非課税枠でしっかり確保する
- それ以外のお金は、40代から「使う練習」を始める
- 資産が減っていくことを、日常として受け入れていく
新NISAという恒久的な非課税制度を
国が用意してくれた今だからこそ、
「備える部分」と「楽しむ部分」を切り分けて考えたい。
