高校時代の風を、今も覚えている

生き方

秋の気配とともに

最近、夏の暑さもようやく和らいできました。
クーラーをつけなくても過ごせる夜。
朝の空気は少しひんやりしていて、思わず深呼吸したくなるような清々しさです。

この「暑すぎず、寒すぎず」の季節の狭間。
夏が終わり、秋が顔を出すこの瞬間が、
昔からどうしようもなく好きなんです。


理由のないドキドキ

この空気を感じると、いつも思い出す情景があります。

丸坊主の高校球児だった頃。
まだ夜明け前の空の下、
自転車のペダルを全力で漕ぎながら、
なぜか胸が高鳴っていたあの朝。

特別な出来事があったわけじゃない。
けれど、心の奥のどこかで「何かが始まりそうな気がする」──
そんな根拠のないワクワクがあったんです。


あの頃と同じ風を感じて

今、社会人になって何年も経っても、
秋のはじまりの空気を感じると、
不思議とあの頃のドキドキを思い出します。

季節の匂いが記憶を連れてきて、
忘れていた“純粋なときめき”を思い出させてくれる。

あの頃の自分が、今の自分に
「ちゃんと生きてるか?」
って問いかけてくるような気がします。


今日もまた、新しい風の中で

大人になると、何かにドキドキする瞬間は減っていくけれど、
それでも季節の変わり目だけは、
あの頃の気持ちをそっと呼び覚ましてくれる気がします。

また新しい風が吹くこの季節に、
少しだけ背筋を伸ばして、
今日を丁寧に生きていきたいと思います。

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