今日、仕事中に同じ部署の同期と電話をしていたときのこと。
業務連絡も終わり、そろそろ電話を切ろうとしたその瞬間、
彼はふと、こんな一言をこぼしました。
「実は、退職しようと思ってるんだ」
あまりに唐突で、不意を突かれました。
でも、その声には、どこか覚悟のような静けさがありました。
気づけば、僕たちはもう40代。
人生の中盤に差しかかり、それぞれに複雑な想いを抱えながら日々を送っています。
- 家族のこと。
- 高齢の親の介護のこと。
- キャリアのこれから。
- 家計の現実。
- そして、自分にとって本当の「幸せ」とは何なのか。
昔に比べて、転職やキャリアチェンジは特別なことではなくなりました。
気がつけば、入社時の仲間もずいぶんと減り、
残る同期はほんの数人。そんな中で、またひとりが旅立っていきます。
やっぱり、寂しい。
心のどこかにぽっかりと穴が空いたような気がします。
でも同時に、その決断の裏にある「覚悟」に、敬意を抱かずにはいられません。
現状に満足せず、安定というぬるま湯から一歩踏み出し、
新しい挑戦と、よりよい人生のために舵を切る。
それは、誰にでもできることではありません。
他人の選択を真似る必要はない。
けれど、自分自身は今どこに向かっているのか、
立ち止まって考えるきっかけにはなります。
どんな状況でも柔軟に動けるよう、
そして後悔のない人生を歩めるよう、
これからの「自分の戦略」を、もう一度見つめ直そうと思いました。
そんな気づきをくれた、静かな別れの日でした。