朝4時の田んぼに秘められた、小さな生命たちのドラマ

40歳の趣味

最近、ほぼ毎週のように田んぼの作業に向き合っています。

普段は棚田学校の作業に参加しているのですが、

今日は特に予定がありませんでした。

それでも、

心のどこかで

「田んぼの水は大丈夫かな?」

という不安が拭えず、

夜明け前の静かな時間に目を覚ましました。

時計を見ると、まだ朝の4時。

眠気を振り払いながら、静まり返った田んぼへ向かいました。

サムネイル写真を見て頂くように、

現地に着くと、

薄明かりの中で風に揺れる稲の葉や水面のきらめきが、

まるで別世界のように感じられました。

「軽く様子を見て、8時頃には戻ろう」

そう思っていたのですが、

現実はそんなに甘くありませんでした。

ここ数日の猛暑と雨不足が影響してか、

水位が思った以上に下がっていたのです。

2つある棚田のうち、

ひとつの田んぼの土はところどころひび割れ、

まるで乾いた大地が悲鳴をあげているようでした。

週末しか田んぼの様子を見に来られない制約もあり、

状態の管理に限界を感じます。

「この状況で稲はちゃんと育つのだろうか?」

不安が胸をよぎりました。

しかし、

もう1つの棚田はひび割れもなく、

健やかに水をたたえていました。

この違いは、まさに来年以降の大切な教訓。

前向きに捉えて、次に活かそうと心に決めました。

そんな中、朝の田んぼで思わぬ発見もありました。

アメンボが水面を軽やかに滑り、

オタマジャクシが忙しそうに泳ぎ回り、

カエルの鳴き声が遠くから響きます。

そして、

トンボが水面にお尻をチョンチョンとつける愛らしい仕草を見つけました。

「あの動きは何だろう?」

素朴な疑問を抱きつつ、

家に戻ってからChatGPTに尋ねてみたところ、

それは

「打水産卵(だすいさんらん)」

という産卵行動だと教えてもらいました。

トンボが命をつなぐための、

なんとも繊細で美しい儀式だったのです。

米が実る喜びはもちろん格別ですが、

こうした小さな生命の営みを知ることができたのは、

何にも代えがたい心のご褒美になりました。

自然の中で過ごす時間は、

忙しい日常の中で忘れかけていた“命の輝き”を感じさせてくれます。

これからも田んぼと向き合いながら、

そんな発見を大切にしていきたいと思います。

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